手取り 計算(月給・年収の手取りシミュレーション)
額面の月給または年収と年齢区分・都道府県・扶養人数を入れると、健康保険・厚生年金・雇用保険・所得税・住民税を差し引いた手取り額を計算します。社会保険料は2026年度(令和8年度)の協会けんぽの料率と標準報酬月額の等級表、所得税は令和8年分の給与所得控除・基礎控除で計算しています。
手取りの計算式
社会保険料 = 健康保険(+子ども・子育て支援金+介護保険) + 厚生年金 + 雇用保険。本ツールは年額で計算し、月あたりは12で割って表示します。
| 引かれるもの | 計算のもと | 率(本人負担) | 月給30万円・東京・40歳未満の例 |
|---|---|---|---|
| 健康保険 + 子ども・子育て支援金 | 標準報酬月額 | (9.85% + 0.23%) ÷ 2 = 5.04% | 15,120円 |
| 介護保険(40〜64歳のみ) | 標準報酬月額 | 1.62% ÷ 2 = 0.81% | 0円(40歳未満) |
| 厚生年金 | 標準報酬月額(上限650,000円) | 18.3% ÷ 2 = 9.15% | 27,450円 |
| 雇用保険 | 額面の賃金総額 | 0.5%(一般の事業) | 1,500円 |
| 所得税 | 課税所得(年) | 5〜45% + 復興特別所得税2.1% | 3,700円 |
| 住民税 | 課税所得(年) | 所得割10% + 均等割5,000円/年 | 12,550円 |
健康保険・介護保険・厚生年金・子ども・子育て支援金は労使折半で、上の表の率はすでに半分にした本人負担分です。雇用保険は折半ではなく、令和8年度の一般の事業は労働者0.5%・事業主0.85%(合計1.35%)。所得税・住民税の欄は年額を12で割った参考値です。
標準報酬月額とは(健康保険・厚生年金の計算のもと)
健康保険料と厚生年金保険料は、実際の給与そのものではなく標準報酬月額という等級に当てはめた金額で計算します。健康保険は1等級(58,000円)〜50等級(1,390,000円)の50等級、厚生年金は1等級(88,000円)〜32等級(650,000円)の32等級です。
| 報酬月額(実際の給与) | 健康保険の等級 | 標準報酬月額 | 厚生年金の等級 |
|---|---|---|---|
| 250,000円以上 270,000円未満 | 20 | 260,000円 | 17 |
| 270,000円以上 290,000円未満 | 21 | 280,000円 | 18 |
| 290,000円以上 310,000円未満 | 22 | 300,000円 | 19 |
| 310,000円以上 330,000円未満 | 23 | 320,000円 | 20 |
| 635,000円以上 | 35〜50 | 650,000円〜 | 32(上限) |
標準報酬月額は毎年4〜6月の報酬の平均で決め直し(定時決定)、その年の9月から翌年8月まで使います。昇給などで2等級以上動いたときは随時改定があります。報酬月額には残業代・役職手当・通勤手当なども含まれますが(通勤手当は社会保険では報酬に含める点に注意)、本ツールは入力された額面をそのまま報酬月額として等級に当てはめます。
所得税と住民税の計算
課税所得(所得税) = 給与所得 − 社会保険料 − 基礎控除 − 扶養控除
所得税 = 課税所得 × 税率 − 控除額 × 1.021(復興特別所得税2.1%)
課税所得は1,000円未満切捨て、税額は100円未満切捨て。
| 給与等の収入金額(令和8年分・令和9年分) | 給与所得控除額 |
|---|---|
| 2,200,000円まで | 740,000円 |
| 2,200,001円 〜 3,600,000円 | 収入 × 30% + 80,000円 |
| 3,600,001円 〜 6,600,000円 | 収入 × 20% + 440,000円 |
| 6,600,001円 〜 8,500,000円 | 収入 × 10% + 1,100,000円 |
| 8,500,001円以上 | 1,950,000円(上限) |
| 課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000円 〜 1,949,000円 | 5% | 0円 |
| 1,950,000円 〜 3,299,000円 | 10% | 97,500円 |
| 3,300,000円 〜 6,949,000円 | 20% | 427,500円 |
| 6,950,000円 〜 8,999,000円 | 23% | 636,000円 |
| 9,000,000円 〜 17,999,000円 | 33% | 1,536,000円 |
| 18,000,000円 〜 39,999,000円 | 40% | 2,796,000円 |
| 40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
基礎控除は令和8年分から引き上げられ、合計所得489万円以下で104万円、489万円超655万円以下で67万円、655万円超2,350万円以下で62万円です(令和8年12月1日施行)。一方、住民税の基礎控除は43万円のまま据え置きで、所得税と住民税で控除額が違う点に注意してください。
所得割10%は市区町村民税6% + 都道府県民税4%。均等割は令和6年度から市区町村3,000円 + 都道府県1,000円 + 森林環境税(国税)1,000円 = 5,000円が標準で、自治体によっては数百〜千円台の上乗せがあります。調整控除は所得税と住民税の人的控除の差(基礎控除で5万円)を埋めるもので、最低2,500円です。
住民税は前年の所得に対する課税で、6月から翌年5月までの12回に分けて天引きされます。本ツールは「入力した年収がそのまま前年も続いていた場合」の住民税を表示しているので、新卒1年目(住民税なし)や昇給・転職の直後は実額とずれます。
早見表(東京・40歳未満・賞与なし・扶養0人)
| 額面の月給 | 社会保険料(月) | 所得税(月) | 住民税(月) | 手取り(月) | 手取り率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 200,000円 | 29,380円 | 875円 | 7,017円 | 162,728円 | 81.4% |
| 250,000円 | 38,144円 | 2,217円 | 9,642円 | 199,998円 | 80.0% |
| 300,000円 | 44,070円 | 3,700円 | 12,550円 | 239,680円 | 79.9% |
| 350,000円 | 52,834円 | 5,292円 | 15,667円 | 276,208円 | 78.9% |
| 400,000円 | 60,179円 | 6,958円 | 18,933円 | 313,929円 | 78.5% |
| 500,000円 | 73,450円 | 12,442円 | 25,608円 | 388,500円 | 77.7% |
| 600,000円 | 86,721円 | 26,058円 | 32,783円 | 454,437円 | 75.7% |
額面が上がるほど手取り率が下がるのは、所得税が累進課税(5%→10%→20%…)だからです。厚生年金は標準報酬月額650,000円で頭打ちになるため、そこを超えると手取り率の下がり方はゆるやかになります。
賞与(ボーナス)の手取り
賞与からも社会保険料と所得税が引かれます。計算のもとになるのは標準賞与額で、支給額の1,000円未満を切り捨てた金額です。健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金は年間573万円(4月1日から翌年3月31日までの累計)、厚生年金は1回あたり150万円が上限です。本ツールは年間の賞与額をまとめて入力する形なので、厚生年金の上限は年2回支給を想定した300万円で計算しています(年1回で150万円を超える場合は実際より少し多めに出ます)。
- 社会保険料の率は月給と同じ: 健康保険+支援金+(介護)+厚生年金の本人負担率をそのまま標準賞与額に掛けます。標準報酬月額の等級表は使いません
- 雇用保険: 賞与額 × 0.5%(月給と同じ)
- 所得税: 賞与の源泉徴収は「前月の給与から社会保険料を引いた額」と扶養人数で決まる賞与の税率表を使うため、月給の所得税とは計算方法が違います。ただし年末調整で年間の税額に精算されるので、年間で見れば本ツールの概算と一致します
- 住民税は引かれません: 住民税は年税額を12回に分けて毎月の給与から引くため、賞与からは天引きされません
本ツールは年額ベースの概算なので、「賞与月の明細でいくら引かれるか」は正確には出せません。上の結果の「手取り(年)」を賞与込みの年間の手取りとして見てください。
よくある質問
手取りは額面の何割?
月給30万円(東京・40歳未満・賞与なし・扶養0人)なら手取りは約23.9万円で、額面の約80%です。一般に手取りは額面の75〜85%に収まり、額面が上がるほど所得税の税率が上がるので手取り率は下がります。逆に40歳になると介護保険料(東京で標準報酬月額の0.81%)が加わるため、額面が同じでも手取りは月2,000〜3,000円ほど減ります。
給与から引かれる社会保険料の内訳は?
健康保険料(東京は9.85%)、子ども・子育て支援金(0.23%)、40歳から64歳は介護保険料(1.62%)、厚生年金保険料(18.3%)、雇用保険料(一般の事業の労働者負担0.5%)です。このうち健康保険・子ども・子育て支援金・介護保険・厚生年金は労使折半で、表示の率の半分が本人負担。雇用保険だけは折半ではなく、令和8年度は労働者0.5%・事業主0.85%です。
標準報酬月額とは?
健康保険料と厚生年金保険料を計算するための、給与を等級に当てはめた金額です。健康保険は1等級(58,000円)から50等級(1,390,000円)、厚生年金は1等級(88,000円)から32等級(650,000円)まであります。例えば報酬月額が290,000円以上310,000円未満なら標準報酬月額は300,000円(健康保険22等級・厚生年金19等級)。毎年4月から6月の平均報酬で決め直し(定時決定)、その年の9月から翌年8月まで適用されます。
住民税が翌年6月から引かれるのはなぜ?
住民税は前年1月から12月の所得に対して課税される仕組みだからです。前年分の給与支払報告書が翌年1月末に市区町村へ提出され、5月ごろに税額が決まり、6月から翌年5月までの12回に分けて給与から天引き(特別徴収)されます。そのため新卒1年目は住民税が引かれず2年目から引かれ、退職した翌年は収入がなくても前年分の住民税を払う必要があります。
賞与の手取りはどれくらい?
賞与からは社会保険料(標準賞与額 = 1,000円未満切捨て × 本人負担率)と所得税が引かれ、住民税は引かれません。東京・40歳未満なら社会保険料は約14.69%(健康保険5.04% + 厚生年金9.15% + 雇用保険0.5%)。賞与60万円なら約8.8万円が社会保険料で、これに所得税が加わるので手取りは8割前後になります。所得税は年末調整で精算されるため、年間で見れば本ツールの概算に近づきます。
扶養親族がいると手取りはどれだけ増える?
扶養親族1人につき所得税で38万円、住民税で33万円の所得控除が受けられます。月給30万円(東京・40歳未満・賞与なし)で扶養0人と1人を比べると、所得税が年19,400円、住民税が年35,500円ほど下がり、手取りは年間約5.5万円(月約4,600円)増えます。所得税率が20%の層ではさらに差が大きくなります。なお本ツールは一般の扶養親族(1人38万円/33万円)で概算しており、特定扶養親族(19〜22歳)や老人扶養親族はもっと控除額が大きくなります。
都道府県で健康保険料が違うのはなぜ?
協会けんぽの健康保険料率は、都道府県ごとの医療費水準を反映して支部単位で決まるためです。令和8年度は新潟の9.21%が最も低く、佐賀の10.55%が最も高く、その差は1.34ポイント。標準報酬月額30万円なら本人負担で月あたり約2,010円の差になります。なお勤務先が健康保険組合に加入している場合は料率も負担割合も組合ごとに異なり、本ツールの協会けんぽの率とは一致しません。
2026年度(令和8年度)で変わった点は?
雇用保険料率が下がり、一般の事業の労働者負担は5.5/1000から5/1000(0.5%)になりました。所得税は令和8年分から給与所得控除の最低保障額が65万円から74万円(収入220万円まで)に、基礎控除が合計所得489万円以下で104万円に引き上げられています(令和8年12月1日施行)。一方で住民税の基礎控除は43万円のまま据え置かれています。協会けんぽの健康保険料率と介護保険料率(1.62%)は令和8年3月分から、子ども・子育て支援金率(0.23%)は令和8年4月分から適用されます。
本ツールは協会けんぽ(令和8年度)の保険料額表、雇用保険料率(令和8年度)、所得税法(令和8年分の給与所得控除・基礎控除・税率)、地方税法をもとにした概算です。健康保険組合・共済組合、国民健康保険・国民年金、社会保険の加入要件を満たさない短時間勤務、非課税の通勤手当、生命保険料控除・iDeCo・住宅ローン控除などの各種控除、住民税の非課税限度額や自治体独自の上乗せは反映していません。