電気代 計算(消費電力と使用時間から)
家電の消費電力(W)と使う時間を入れるだけで、1時間・1日・1ヶ月・1年の電気代と消費電力量(kWh)を計算します。Wが分からないときは家電のプリセットから目安を入れられます。kWhや金額からの逆算、カタログの期間消費電力量から出すエアコンの年間電気代にも切り替えられます。
電力量単価の初期値31円/kWhは、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価(2022年7月改定)です。家電製品の電気代表示に広く使われている値ですが、実際の単価は契約している料金プランや使用量によって異なり、基本料金・燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金は含まれていません。請求額そのものを求めるツールではなく、「その家電を使うと電力量料金がいくら増えるか」の目安としてお使いください。
電気代の計算式
消費電力量(kWh) = 消費電力(W) ÷ 1000 × 使用時間(h)
500Wの家電を1日8時間使う場合: 500 ÷ 1000 × 8 = 4kWh、4 × 31円 = 124円/日。30日で約3,720円、12ヶ月で約44,640円です。
計算の入口は「1時間あたりいくらか」を出すことです。消費電力を1000で割って単価を掛ければ求まり、500Wなら 0.5 × 31 = 15.5円/時間。あとは使った時間を掛けるだけなので、「1日3時間なら約47円、月にすると約1,400円」と暗算で見当がつきます。
1000で割るのは、電気の請求で使う単位がkWh(キロワットアワー)だからです。1kW(=1000W)の機器を1時間使うと1kWh。W表示のまま単価を掛けると1000倍の金額になってしまうので、必ず先に1000で割ってください。
WとkWh、そしてVA・Ahとの違い
| 単位 | 意味 | どこで見る |
|---|---|---|
| W(ワット) | その瞬間に使っている電力の大きさ | 家電のラベル・仕様表の「消費電力」 |
| kWh(キロワットアワー) | 電力 × 時間で求める電力量。請求の対象 | 検針票・明細の「使用量」 |
| 円/kWh | 電力量1kWhあたりの料金(電力量単価) | 料金表の「電力量料金」、明細から逆算も可 |
| VA(ボルトアンペア) | 見かけの電力。W以上の値になることがある | UPSや変圧器の仕様 |
| Ah・Wh | 電池やモバイルバッテリーが蓄えられる量 | バッテリーの表示(1000Wh = 1kWh) |
家電の電気代を求めるときに必要なのはWとkWhの2つだけです。ブレーカーが落ちるかどうかを考えるときはA(アンペア)を使い、100Vの回路なら 消費電力(W) ÷ 100 がおおよそのアンペア数になります(1200Wの電気ケトルで12A)。
電気代 早見表(31円/kWh)
| 消費電力 | 1時間 | 1日(8時間) | 1ヶ月(8時間×30日) |
|---|---|---|---|
| 50W | 1.6円 | 12.4円 | 372円 |
| 100W | 3.1円 | 24.8円 | 744円 |
| 300W | 9.3円 | 74.4円 | 2,232円 |
| 500W | 15.5円 | 124円 | 3,720円 |
| 1,000W | 31.0円 | 248円 | 7,440円 |
| 1,500W | 46.5円 | 372円 | 11,160円 |
単価31円/kWhで計算した金額です。単価が違えば金額はそのまま比例します。単価が37.2円なら表の金額に 37.2 ÷ 31 = 1.2 を掛け、24.8円なら0.8を掛けてください。1日8時間ではない場合も、8時間の欄を基準に時間の比を掛ければ求まります。
家電の消費電力の目安
消費電力は製品の背面や底面のラベル、取扱説明書の仕様欄に必ず書かれています。手元で確認できないときの目安が次の表です。いずれも代表的な機種からの概算で、同じ種類の家電でもサイズ・年式・設定で大きく変わります。
| 家電 | 消費電力の目安 | 使い方の例 | 1ヶ月の電気代(31円/kWh) |
|---|---|---|---|
| エアコン(冷房6畳) | 約450W | 1日8時間 × 30日 | 約3,348円 |
| エアコン(暖房6畳) | 約550W | 1日8時間 × 30日 | 約4,092円 |
| 冷蔵庫 | 約40W | 24時間 × 30日 | 約893円 |
| 電子レンジ | 約1,000W | 1日10分 × 30日 | 約155円 |
| 電気ケトル | 約1,200W | 1日10分 × 30日 | 約186円 |
| ドライヤー | 約1,200W | 1日10分 × 30日 | 約186円 |
| こたつ | 約300W | 1日6時間 × 30日 | 約1,674円 |
| 電気毛布 | 約50W | 1日8時間 × 30日 | 約372円 |
| LED照明 | 約10W | 1日6時間 × 30日 | 約56円 |
| ノートPC | 約40W | 1日8時間 × 30日 | 約298円 |
冷蔵庫は常時最大電力で動いているわけではなく、庫内を冷やす時間だけコンプレッサーが回ります。ここでの約40Wは、カタログの年間消費電力量(おおむね300kWh/年前後)を24時間365日で割り戻した平均の消費電力です。ヒーターを使う家電(ケトル・ドライヤー・IH・電気ストーブ)は消費電力が大きいぶん、短時間でも金額に効いてきます。
エアコンの電気代は「期間消費電力量」で見る
エアコンだけは「定格消費電力 × 時間」で計算しても実際と合いません。インバーター制御で消費電力が刻々と変わるためです。運転開始から設定温度に届くまでは定格を超える電力を使い、室温が安定すると定格よりずっと小さい電力で維持します。同じ1時間でも、つけた直後と2時間後では電力がまったく違います。
期間消費電力量700kWh/年のエアコンなら 700 × 31 = 21,700円/年。1ヶ月あたりに直すと約1,808円ですが、実際には夏と冬に偏ります。
期間消費電力量は、一定の条件(外気温・設定温度・運転期間・住宅の断熱条件などを定めた基準)のもとで1年間使ったときの電力量として、カタログや省エネラベルに載っています。機種を比べるときの共通のものさしになる数値なので、買い替えの比較にはこれを使うのが確実です。
畳数から選べる目安(6畳 約700kWh/年、8畳 約800、10畳 約900、12畳 約1,100、14畳 約1,300)は、機種により大きく異なる目安です。同じ畳数でも省エネ性能の高い機種とそうでない機種では年間の電力量が2倍近く違うことがあります。手元にカタログがあれば、必ずその値を入れてください。
待機電力とつけっぱなしの考え方
使っていないのに消えていく電気が待機電力です。1台あたりは0.1〜数Wと小さいものの、24時間365日ぶんが積み上がります。合計5Wなら 5 ÷ 1000 × 24 × 365 × 31円 = 年間約1,360円。リモコン待受のある機器、通電したままのACアダプタ、温水洗浄便座やガス給湯器のリモコンなどが代表格です。
一方で「こまめに切ると逆に高くつく」と言われるのがエアコンです。これは立ち上がりに大きな電力を使うためで、30分程度の外出ならつけたままのほうが安くなることがあります。数時間空けるなら切ったほうが安くなるので、時間の長さで判断してください。照明やテレビのように立ち上がりの大きくない家電は、こまめに消すのがそのまま節電になります。
| 手段 | 効き方 | 目安(31円/kWh) |
|---|---|---|
| 電力量単価の見直し | 使用量が同じでも請求が動く | 3円/kWhの差で月300kWhなら月900円 |
| エアコンの設定温度を1℃控える | 消費電力そのものが下がる | 冷房1℃で数%〜1割程度 |
| 白熱電球・蛍光灯をLEDに替える | 同じ明るさで消費電力が数分の1 | 60W相当→8Wで1日6時間なら年約3,500円 |
| 使わない機器のプラグを抜く | 待機電力がまるごと消える | 合計5Wで年約1,360円 |
| 冷蔵庫に詰め込みすぎない | 冷気の循環が保たれる | 設定と詰め方で1割前後 |
効果の幅は住まいの断熱・機器の年式・使い方で変わります。ここでの金額は、条件を固定した場合の計算上の目安です。
自分の電力量単価を明細から出す
目安単価31円/kWhはあくまで比較用の共通値です。自分の数字で計算したいときは、検針票や電気の明細から次のように求めます。
- 電力量料金の単価 = 「電力量料金」の金額 ÷ 「使用量(kWh)」。料金プランに段階があると使用量で変わります
- 実質の単価 = 請求総額 ÷ 使用量(kWh)。基本料金・燃料費調整額・再エネ賦課金まで含めた、1kWhあたりの実際の負担額
家電1台を使ったときに増える金額を知りたいなら電力量料金の単価を、家全体の電気代を按分して考えたいなら実質の単価を使うと実感に近づきます。なお基本料金は使用量に関係なくかかるため、実質の単価は使用量が少ない月ほど高く出ます。
燃料費調整額は、発電に使う燃料の輸入価格の変動を毎月の料金に反映させるしくみで、プラスにもマイナスにもなります。再生可能エネルギー発電促進賦課金は、使用量(kWh)に単価を掛けて全員が負担するもので、単価は年度ごとに改定されます。いずれも本ツールの計算には含まれません。
よくある質問
電気代はどうやって計算する?
電気代(円) = 消費電力(W) ÷ 1000 × 使用時間(h) × 電力量単価(円/kWh)です。500Wの家電を1日8時間、月30日使い、単価31円なら 500 ÷ 1000 × 8 × 31 = 124円/日、30日で約3,720円、1年で約44,640円になります。先に「1時間あたり」(消費電力 ÷ 1000 × 単価)を出しておくと、あとは時間を掛けるだけなので暗算が早くなります。
WとkWhは何が違う?
W(ワット)は「その瞬間にどれだけ電気を使っているか」という電力で、家電のラベルに書かれている数値です。kWh(キロワットアワー)は「電力 × 時間」で求める電力量で、電気の請求の対象になっているのはこちらです。1000Wの家電を1時間使えば1kWh、500Wなら2時間で1kWh。電気代はkWhに単価を掛けて計算します。
電力量単価はいくらで計算すればいい?
目安は31円/kWhです。公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価(2022年7月改定)で、家電製品の電気代表示に広く使われています。ただし実際の単価は契約プランと使用量で変わるため、自分の数字を使うほうが実態に近づきます。検針票の「電力量料金 ÷ 使用量(kWh)」で電力量料金の単価が、「請求総額 ÷ 使用量」で基本料金や賦課金まで含めた実質の単価が求められます。
エアコンの電気代が計算どおりにならないのはなぜ?
エアコンはインバーター制御で消費電力が刻々と変わるからです。設定温度に届くまでは定格を超える電力を使い、室温が安定すると定格よりずっと小さい電力で運転します。そのため「定格消費電力 × 時間」では実際と合いません。1年を通した目安なら、カタログの期間消費電力量(kWh/年)に単価を掛ける「エアコンの年間」モードのほうが実態に近くなります。
待機電力はどれくらいかかる?
1台あたりは0.1〜数W程度ですが、24時間365日ぶんが積み上がります。合計5Wなら 5 ÷ 1000 × 24 × 365 × 31円 = 年間約1,360円。リモコン待受のある機器や通電したままのACアダプタが主な発生源です。長期間使わないものはプラグを抜くか、スイッチ付きの電源タップでまとめて切ると減らせます。
電気代を下げるには何から手をつければいい?
計算式が 消費電力 × 時間 × 単価 なので、下げ方は「単価を下げる」「使う量を減らす」の2つだけです。単価は契約プランの見直しで動き、1kWhあたり3円変われば月300kWhの家庭で月900円。使う量は、消費電力の大きい家電(エアコン・ヒーター系)の稼働時間から削るのが効率的です。照明のLED化のように、同じ用途で消費電力そのものを下げる手もあります。
燃料費調整額や再エネ賦課金は計算に入っている?
入っていません。このツールは「電力量単価 × 使った電力量」だけを計算します。実際の請求はこれに基本料金(または最低料金)が加わり、燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金が使用量に応じて上乗せされます。燃料費調整額は燃料の輸入価格に応じて毎月見直され、プラスにもマイナスにもなります。これらを含んだ金額で考えたいときは、請求総額 ÷ 使用量(kWh)で求めた実質単価を単価欄に入れてください。
こまめに消したほうが安い?
家電によります。照明やテレビのように立ち上がりの電力が大きくない家電は、消した時間だけそのまま節電になります。エアコンは設定温度に近づけるまでに大きな電力を使うため、30分程度の外出ならつけたままのほうが安くなることがあります。数時間空けるなら切ったほうが安くなるので、離れる時間の長さで判断してください。
本ツールは、入力された消費電力・使用時間・電力量単価から求めた目安です。実際の請求額は、基本料金・燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金・料金プランの段階制などによって変わります。家電の消費電力は運転状態によって刻々と変動するため、計算値と実測値が一致するとは限りません。